特許出願数は技術発展のバロメータ

特許出願数は技術発展のバロメータ
⓵現在の発明は、日用品の発明から果ては軍事技術に関する発明まで広範囲に及ぶ。軍事技術に至っては国家の機密事項に触れることも多く、秘密裏に非公開のままであり、把握困難である。
②そうでない限り、出願は公開され、出願内容から世界の国々の技術動向を知ることができます。特許出願数は技術発展のバロメータです。
③2020年の世界の特許330万件に及び、そのうち47%は中華人民共和国によるものである。中国では外国技術を積極的に導入し、導入技術をベースにした技術開発が急ピッチで進んでいるように思われます。中国に次いでアメリカ合衆国の出願件数が多く、日本の出願件数は30万件以下です。
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④日本の特許出願数は2025年時点では20万件前後まで低下しています。この出願件数はピーク時と比較して半減しています。今年(2024年)も二人の日本人がノーベル賞を受賞しましたが、基礎研究費が低下傾向にあり、今の状態では日本の技術開発に不安を感じざるを得ません。
世界の特許出願状況
⓵近年、技術がグローバル化すると共に技術開発競争が激しくなり、世界の特許出願件数も年々増加している。
② 2020年の特許行政白書によれば、2018年の世界の特許出願件数は略330万件に上る。そのうち我が国の出願件数は略31万件、韓国の出願権数が21万件、米国が60万件、ヨーロッパの出願件数は略17万件、そして、驚くことに中国の出願件数が略154万件であり、世界の出願件数の略47%に相当します。
③特に中国は年々出願件数が急増し、2018年の出願件数は10年前の略5倍に達する。特に資本主義経済を取り込み、経済特区での経済発展が急速に進んでいる。このような状況からも明らかなように中国の経済発展や技術開発が急激に進み、世界各国の脅威になっている。そして、中国は世界の工場として世界各国に大量の工業製品を輸出している。一方、最近では日本の特許出願が減少し続けている。日本の技術開発が心配されます。
特許出願のグローバル化
⓵上記特許白書において各国の特許出願状況のグローバル化について観ると、米国及びヨーロッパはそれぞの出願件数のうち海外からの出願が50%を超えています。これに対し、日本、中国、韓国の特許出願件数のうち海外からの出願はいずれも10~23%程度と低い数字になっています。このように米国及びヨーロッパはいずれも海外からの出願が国内出願を上回り、グローバル化が顕著でありますが、中国を含め日本などは欧米ほど外国からの出願は多くありません。
②我が国に関して云えば、我が国の出願件数はここ10年間は略30万件程度と横ばい状態である。しかしながら、特許協力条約に基づいて行われます。複数の同盟国を同時に指定することにができる国際出願の出願件数は2009年の3万件から2018年まで増加傾向にあり、企業のグローバル化が進んでいること判ります。これに伴い日本でも今後国際出願数が益々増加すると思われます。
③今の世界の経済は、自由貿易の下で種々の法律を遵守し、世界秩序が守られています。そのため、世界各国は安心して技術開発を進め、特許出願に努め、産業の発展に寄与しています。出願の秩序はパリ条約、特許協力条約などの種々の国際条約によって守られ、発展し、世界の科学技術が飛躍的に進歩してきました。
米国に一国主義が罷り通る
⓵米国では2025年にトランプ大統領の誕生により「米国第一」を標榜し、急激に保守主義の傾向を強めています。世界各国に高関税をかけ、自国の利益を最優先している。これによって世界の自由貿易が破壊されしつつあります。国家の関税が議会の承認もなくいとも簡単に大統領の一存で自由に決められることは、尋常でないように思われます。現に、この点に関し、米国の最高裁判所でも争われています。最高裁にはトランプ大統領が指名した裁判官が過半数を占めている現状では正当な判決が下されるか疑問です。
②従来、米国が世界の自由貿易を牽引してきましたが、これからは米国第一を最優先し、世界の自由貿易を破壊しています。米国以外の国々が一致協力して自由貿易秩序を守っていかなければなりません。
③結局のところ米国は一人の大統領の一存で世界のリーダーたる資格を失い、延いては250年かけて築き上げてきたき信頼を一人の大統領によって一瞬にして喪失することになる可能性があります。今後米国は信頼の回復に膨大なエネルギーと時間を費やすことになだろうし、以前のアメリカには戻ることは難しと思われます。

